生前対策の進め方について教えていただけますでしょうか?

■生前対策について

相続はある日突然発生します。起きてから慌ててしまいがちですが、見方を変えれば必ず起こることでもあるために、事前にしっかりと準備を進めておけば慌てずに済みます。早めに準備をすすめておきたいものです。生前対策には「争族対策」と「相続税対策(節税対策と納税資金対策)」があります。

争族対策

争族対策とは、遺産分割の際に相続人同士が相続財産をめぐって争うことのないように、予め対策を講じるとうことです。遺産の分割は、相続人間の話し合い(遺産分割協議)で決めるのが理想的といえますが、相続人全員が納得するようにまとめることは難しいものです。また事業の承継問題など遺産が細分化されることが望ましくないということもあります。

そこで、相続争いや事業の承継問題などを未然に防ぐには、遺産の分割方法など相続人に伝えておくことが必要です。ただ、遺産の分割方法を口頭で伝えるだけでは、法的な効力がありませんので、「遺言書」として残しておくのが確実です。

特に、家族関係が複雑な場合や相続人が配偶者と兄弟の場合などもめる要素があると考えられるときには、遺言書の作成は大変有効な方法であると言えます。

遺言書必要度チェック

まだまだ一般的に馴染みの薄い遺言書ですが、実は「遺言書を書いておいた方が良かった」という代表的なケースが下記のように多く存在します。一度自身の家庭環境に照らし合わせて検討してみましょう。

  •  子どもがいない
  •  相続人が一人もいない
  •  相続人の数が多い
  •  内縁の妻(または夫)がいる
  •  自分が死んだ後の妻(または夫)の生活が心配だ
  •  相続人の中に行方不明者がいる
  •  世話をしてくれた嫁(または婿)がいる
  •  障害をもつ子どもに多くの財産を与えたい
  •  家業を継ぐ子どもがいる
  •  遺産のほとんどが不動産だ
  •    子どもたちの経済格差が大きい
  •  再婚など、家族構成に複雑な事情がある
    ???? 隠し子がいる
    ???? 子どもたちの仲が悪い
    ???? 相続に自分の意志を反映したい
    ???? 特定の人だけに財産を譲りたい
    ???? 推定相続人以外に相続させたい
    ???? 現在別居中(離婚訴訟中等)の配偶者がいる

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